イラクへ笑顔の贈り物／中部「笑ばあ会」平和考え
「戦争に負けないで」

　イラクの子どもを支援するイベント「イラクへ笑顔をおくろう！」が二十三日から二日間の日程で、沖縄市のくすぬち平和文化館で始まった。本島中部の中高生サークル「笑ばあ会」が主催し、イラクの写真の展示や沖縄戦体験者の話、イラクの子どもたちに贈る竹とんぼ作りも行われた。戦争を通して平和を考え、薬代などのカンパを募る。

　竹とんぼ作りで、豊里ひかりさん（安慶田小三年）は、羽根に『げんきになってネ。そしていっぱいあそんでネ』とメッセージを書いた。「戦争に負けないで、遊んでほしい」と思いを込めた。

　沖縄戦で家族を失った少女の体験を描いた絵本「つるちゃん」のモデル金城ツル子さんの話には、中高生らが熱心に聞き入っていた。

　同会メンバーの又吉ゆき乃さん（具志川東中三年）は「活動を続けることで、イラクの子どものために何ができるかを考え、想像するようになった。薬や食べ物がなく困っている人々のためにも、頑張りたい」と話した。

　二十四日は、暴力を考えるロールプレイ（午前十時三十分）や、薬や粉ミルクをイラクに届けた沖縄平和市民連絡会の島田正博さんと平良夏芽さんによる報告会（午後一時）が行われる。

＜那覇市＞個人情報保護制度運用状況　住基ネット関連で１９件

　那覇市は、２００２年度の市の情報公開制度、個人情報保護制度の運用状況をまとめ、１８日の市情報公開・個人情報保護運営審議会に報告した。個人情報では、住民基本台帳ネットワーク（住基ネット）への個人情報の提供中止請求、住民票コードや提供した情報の削除請求が合わせて１９件あった。個人情報保護制度が始まった１９９２年度以来、中止・削除請求があったのは初めてで、住基ネットに関する市民の不安が表れた格好だ。

　情報公開の請求件数は１６２件で、０１年度の１５７件を上回り過去最高となった。請求のうち全面公開が３１件、部分公開が１１９件、非公開が６件、取り下げが６件だった。内容では、建築計画概要書、道路位置指定申請書など都市計画・開発関係情報が約８割を占めた。

　非公開とした理由のうち、４件が文書不存在、１件が行政の公正円滑な執行に影響を及ぼす「行政執行情報」、１件が他の制度の様式で公開を求めることができるため、との理由だった。

　一方、個人情報では、開示請求が２９件で、このうち開示承諾されたのが２６件。１件が文書不存在を理由に開示を拒否、一部承諾が２件だった。

　中止請求は九件、削除請求は１０件で、いずれも住基ネットへの個人情報提供の中止、削除を求めるものだった。いずれも市は請求拒否と判断。このうち６件が不服申し立てを行い、８日の市情報公開・個人情報保護運営審査会で「市長が中止・削除することは現行の手続き、制度上から困難」との答申が出されている。

＜嘉手納町＞基地内で爆竹訓練　住民から抗議相次ぐ

　【嘉手納】米空軍嘉手納基地飛行場で２０日から爆竹やサイレンを使った訓練が行われている。２１日午前８時３０分ごろにも約１、２分サイレンが鳴り響き、爆竹音とともに赤い煙が２カ所から上がるのが確認された。基地内では「エクササイズ（訓練）、エクササイズ」という放送とサイレンが頻繁に繰り返され、嘉手納町役場には問い合わせや苦情が相次いでいる。

　事前通告なしに深夜の訓練も行われていることから同町役場では同日正午、同基地渉外部に深夜の放送やサイレンの即刻中止を求める申し入れを文書で行った。

　同町役場には基地内からのサイレンや放送についての問い合わせや苦情が２０日に五件、２１日午前１１時３０分現在、１６件出ている。

　同町基地渉外課が２０日、同基地に確認したところ「サイレンや爆竹、放送を使った訓練を２０日から２２日まで実施する」との説明があった。訓練の名称は特にないという。

　同町役場には「２０日午前１時ごろにも基地内で英語の放送が聞こえた」と深夜の訓練に対する苦情や「戦前の空襲を思い出す」などお年寄りからの苦情も出ている。基地内では、ヘルメットや防弾チョッキ、防毒マスクを着用した兵士らが訓練している。

　また、同日午前８時４５分ごろには、米海軍所属のＰ３Ｃ対哨戒機に何らかのトラブルが発生し、同基地飛行場に緊急着陸した。

「ノー！」と言う勇気があなたの人生を変える