<2002年4月29日 朝刊>
高校生がテレビ会議 問題解決の方策話し合う
平和について考え、友好親善を深める「沖縄・ソウル・東京高校生テレビ意見交換会」(主催・県教育文化資料センター)が28日、宜野湾市の沖縄国際大学で行なわれた。テーマは「米軍基地問題」(沖縄)「徴兵制と統一問題」(韓国)「歴史教科書問題」(東京)。沖縄から14校・56人、ソウルと東京からそれぞれ約40人が参加した。
沖縄は、基地の有無や沖縄の戦後史について高校生に実施したアンケート結果を基に「今年は復帰30年と知っているのは42%、沖縄戦の始まった年を知っているのは37%で、戦後史が知られていない。私たち自身が関心を持ち、考える場をつくらなければいけない」と発表。他会場から「基地の被害は」「基地があるメリットに経済効果が挙げられていたが、具体的な効果は」などの質問があった。
韓国は「南北分断が離散家族や言葉の異質化現象にもつながってきた。統一は平和に向けた歩み。もっと多くの人に現状を知ってほしい」と訴えた。
また、「いつ起こるかわからない戦争に備え、定期的に民間防衛訓練が行なわれている」とサイレンの音を交えた報告に、両会場から驚きの声も漏れた。
各会場から「互いの歴史や文化をもっと良く知ることが、相互理解につながる」「今後もHPを立ち上げて、情報、意見交換を続けたい」という提言があった。
意見交換会は昨年に続き2回目だが、昨年は韓国が教科書問題や小泉純一郎首相の改憲発言を憂慮し、開催3日前に参加を辞退した。
<2002年4月30日 朝刊>
海兵隊員が店員殴る/金武町で石川署が現行犯逮捕
石川署は30日午前零時15分ごろ、金武町内の飲食店で店員を殴って鼻にけがを負わせ、さらに駆けつけた署員が職務質問をしたところ刃渡り約7センチメートルのナイフを所持していたとして同日午前零時40分すぎ、キャンプ・ハンセン所属の伍長(21)を傷害と銃刀法違反の容疑で現行犯逮捕した。同伍長は容疑を認めているという。
調べによると同容疑者は同日午前零時15分ごろ、同町金武の飲食店で飲食代金をめぐるトラブルから同店店員の男性(25)に店の外へ出されたことに腹を立て、男性の顔をこぶしで殴り鼻にけがを負わせた。通報により駆けつけた署員が同容疑者を職務質問したところズボンのポケットに刃渡り約7センチメートルの折り畳み式のナイフを隠し持っていたという。同署ではナイフを持っていた理由などについて取り調べている。
ホワイトビーチ米原潜が寄港/外務省、出港後に公表
米ロサンゼルス級原子力潜水艦「コロンブス」(六、○八二トン、乗組員百三十人)が二十九日午後一時三十七分、病人移送のため、勝連町のホワイトビーチに一時寄港した。同艦は同二時十六分に出港した。
文部科学省現地放射能対策本部の調査報告によると、入出港日の放射能は「平常の値と同様」としている。
県は、外務省の要請に基づき、原潜寄港情報の事前公表自粛を続けており、今回も出港の約四時間後に公表した。
県によると、原潜の寄港は今年六回目。通算二百三十五回目。
四軍調整官が会見/米軍機事故
きょう午後、原因など説明
ウォレス・グレグソン在沖米四軍調整官は二十九日、F15戦闘機の風防ガラス落下やC2輸送機の燃料漏れなど相次ぐ米軍機事故について、三十日午後に記者会見し、これまでに分かった事故原因の内容について説明することを明らかにした。
また、県、関係市町村代表を嘉手納、普天間両飛行場に迎え、事故原因について説明する考えも示した。
橋本宏外務省沖縄担当大使が二十九日、事故原因の究明と再発防止の綱紀粛正、航空機整備に万全を期すよう求めた際、同調整官が答えた。
グレグソン四軍調整官は「県民の懸念、心配は十分理解する。これらの事故は個々に生じたもので相互に関連のあるものではない」と説明。現在、原因を究明中とし「再発防止に万全を期したい」と答えたという。
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